ハヤブサは日本陸軍の主力戦闘機で昭和16年から終戦までに陸軍機最多の約5,700機が中島飛行機にて製造され、陸軍地上部隊を支えました。
天井に展示されている緑色に塗装された機体は2枚プロペラが特徴である初期生産型の「1型」で、地上展示の未塗装で銀色に輝く機体が2型です。2型以降のハヤブサはプロペラが3枚に変更されます。
ハヤブサとゼロ戦は同じエンジンを搭載しますが、陸軍と海軍でエンジンの呼び方が異なりました。
ゼロ戦と比べ、最高速度は若干劣っていましたが、重量が軽く、旋回性能などの機動力においてはハヤブサがゼロ戦を上回っていました。
「ハヤブサ」という名は正式名称ではなく国民向けの宣伝として付けられた愛称であり、当時製作された映画「加藤隼戦闘隊」の人気もあって、ゼロ戦よりも知名度が高いほどでした。
ハヤブサは加速性や運動性が非常に高かったことから、大戦後期になっても新鋭の連合軍機相手に引けを取りませんでした。また、稼働率や整備性も良く陸軍での信頼はとても高い機体でもありました。